みなさんこんにちは!
こうじです。
今回もデールカーネギー著「人を動かす」から、“人を説得する十二原則”の要約・感想の続きをお伝えしていきます。
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デール・カーネギー人を動かす「人を説得する十二原則」穏やかに話す
私は子供の頃、ミズーリ州の片田舎の小学校に通っていた。
その当時、太陽と北風が腕くらべをする寓話を読んだことがある。
北風が「僕のほうが強いに決まっている。あそこにオーバーを着た老人がいるだろう。僕は君よりも早く、あの老人からオーバーを取ってみせる」と威張った。
太陽は、しばらく雲の後ろに隠れた。
北風は勢いよく吹いた。だが、北風が吹けば吹くほど、老人はますますしっかりとオーバーで体を包んだ。
北風は精根尽きて、吹きやんでしまった。
そこで太陽は、雲間から顔を出し、老人に優しく微笑みかけた。
しばらくすると、老人は額の汗をふいてオーバーを脱いだ。太陽は、優しい親切なやり方は、どんな場合でも、激しい力ずくのやり方より、はるかに効果のあるものだと北風に諭した。
出典元:人を動かす 文庫版(創元社・2016年)/デール・カーネギー 著/P196を引用
人に何かしてもらいたい時、力をふりかざしていくと、必ず強い抵抗にあいます。
もし仮にその時はうまくいっても、ほぼ間違いなく後になってから、自分にとって良くない事が返ってくると思うんですね。
なのであくまでも相手が自らで、「動きたい」と思ってもらわないといけません。
そのためには、穏やかに優しく語りかけるのが効果的だという事ですね。
太陽のように温かく、包み込むような優しさで接しよう。
デール・カーネギー人を動かす「人を説得する十二原則」”イエス”と答えられる問題を選ぶ
人と話をする時、意見の異なる問題をはじめに取り上げてはならない。
まず、意見が一致している問題からはじめ、それを絶えず強調しながら話を進める。
互いに同一の目的に向かって努力しているのだということを、相手に理解させるようにし、違いはただその方法だけだと強調するのである。
最初は、相手に〝イエス〟と言わせるような問題ばかりを取り上げ、できるだけ〝ノー〟と言わせないようにしておく。
オーヴァストリート教授はこう言っている──
「相手にいったん〝ノー〟と言わせると、それを引っ込めさせるのは、なかなか容易なことではない。
〝ノー〟と言った以上、それをひるがえすのは、自尊心が許さない。
〝ノー〟と言ってしまって、後悔する場合もあるかもしれないが、たとえそうなっても、自尊心を傷つけるわけにはいかない。
言い出した以上、あくまでもそれに固執する。
だから、はじめから〝イエス〟と言わせる方向に話を持っていくことが、非常に大切なのだ」
話し上手な人は、まず相手に何度も〝イエス〟と言わせておく。
すると、相手の心理は肯定的な方向へ動きはじめる。
これはちょうど、玉突きの玉がある方向へ転がり出したようなもので、その方向をそらせるには、かなりの力がいる。
反対の方向にはね返すためには、それよりもはるかに大きな力がいる。
こういう心理の動きは、きわめてはっきりした形をとる。
人間が本気になって〝ノー〟と言う時には、単にその言葉を口にするだけでなく、同時にさまざまのことをやっているのだ。
各種の分泌腺、神経、筋肉などの全組織を挙げて、一斉に拒否体勢を固める。
そしてたいていの場合、ごくわずかだが、あとずさりをするか、ないしはあとずさりをする準備をする。
時によると、それがはっきりわかる程度の大きな動作として現われることもある。
つまり、神経と筋肉の全組織が拒否の体勢をとるのだ。ところが、〝イエス〟と言う場合には、こういう現象はまったく起こらない。
体の組織が、進んで物事を受け入れようとする体勢になる。
それゆえ、はじめに〝イエス〟と多く言わせれば言わせるほど、相手をこちらの思うところへ引っ張っていくことが容易になる。
出典元:人を動かす 文庫版(創元社・2016年)/デール・カーネギー 著/P199~200を引用
これは心理学で言うところの“イエスセット法”ですね。
相手から”イエス”をもらい続ける事で、どんどん物事に肯定的になってきます。
それにずっと“イエス”と答えていれば、その後の質問にも“イエス”と言ってもらいやすくなります。
逆に“ノー”と一回言われる事で、その後の展開でも“ノー”と言われやすくなるんですね。
これは「一慣性の法則」と言われる心理で、人は一度口に出した事を、そのまま貫き通したがる性質があるんですが、それを利用しています。
あとは”イエス”を言い続ける事で、相手が「あなた」に対してもどんどん肯定的になってくれます。
なので売れる営業マンは、トークに必ずイエスセットをいれていますね。
イエスを積み重ねて、相手にどんどん肯定的になってもらう。
デール・カーネギー人を動かす「人を説得する十二原則」しゃべらせる
相手を説得しようとして、自分ばかりしゃべる人がいる。
相手に十分しゃべらせるのだ。相手のことは相手が一番よく知っている。
だから、その当人にしゃべらせることだ。
相手の言うことに異議をはさみたくなっても、我慢しなくてはいけない。
相手が言いたいことをまだ持っている限り、こちらが何を言っても無駄だ。
大きな気持ちで辛抱強く、しかも、誠意を持って聞いてやる。そして、心おきなくしゃべらせてやるのだ。
出典元:人を動かす 文庫版(創元社・2016年)/デール・カーネギー 著/P207を引用
これはクレームがあった時に、特に覚えておいてほしい事です。
相手が何かを伝えたい時には、喋り終わるまで口を挟んではいけません。
クレーム処理が上手い人は、とにかく最初に全て相手に喋らせます。
その間は相槌やオウム返しで、相手の喋りを加速させます。
そして相手が全て話し終えてから、反論や説明に入るのですね。
相手が意気込んで話している時には、意義や反論をしても逆効果です。
でも全ての話を聞いてもらった後はスッキリしていますし、クレーム等の場合はガスが抜けて鎮火している状態になるので、その後の話も受け入れてもらいやすくなるんですね。
これは仕事のクレームだけでなく、プライベートの夫婦喧嘩や言い争いにも使えます。
とにかく相手がまくしたててきたら、つい反論したくなる気持ちは分かります。
しかしここはグッとこらえて、相手のトーンが下がってから冷静に会話するようにしましょう。
どんなに勢いよくまくしたててくる相手でも、とにかく好きなだけ喋らせれば、相手も冷静になる。そこから話合いをしよう。
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